Sunday, December 20, 2009

改造すべし

また、ついにやった。
KYLEさんのPAN(ダブルセカンド)のメッキを削ったのだ。
今回は非常に良い結果となった!
反応が早くなり、音色のコントロールがだいぶ自由になった。

PANのメッキに関して常々疑問に思っていたのだが、
最近多い鏡面仕上げ(Hi-Gloss Chrome?)の美しい表面は、
PANの形の特質上、かなりメッキを分厚くしなければ不可能なのではないか。

だが何故かそのような楽器は押並べてレスポンスが悪い。
そして見た目高級でピッチは良くても倍音が単純で音楽的にはまったく面白くない。

KYLEさんのPANも尋常でない位に美しい芸術的工芸品だったが、
音が気に入らなければ所有していても何の意味もないので手を入れてみた。
皆もどんどんやってぶっ壊せ。



耐水ペーパー400番で水を足しながら、
表面全体と裏面全体を丁寧に、特に音盤は平均的に良く削った。

シャワシャワシャワ・・・
シャワシャワシャワ・・・
シュッシュッシュ・・・(音)

そしてやはり調律が結構狂うので、全体を自分でブレンドし直した。
オレは自分でチューニングするのだ。
でも人のPANはめったな事ではやらない。
責任取れないからだ。

それにPAN RISINGの園部さんみたいには自由には出来ない。
オレの音しか作れない。



実はこの手の改造は以前にも試した事がある。
TTILローテナーがやはりレスポンスが悪いのでメッキを削って、
更にボアの穴をインナーノートに2個ずつアウターに1個ずつ所々あけた。
穴が全部で20個ぐらいなので、ボアパン特有の音の芯の無さはまったくなく、
素晴らしくストレートで煌びやか、反応の良いパンになった。

だが、LowC音を工夫する際に嫌がる園部さんに無理を言って、
焼き直しをしてみてもらい、その後C音盤が駄目になりこのパンは死んだ。

思えば今迄に沢山のPANを渡り歩き、殺してきた。
朝起きたら滅茶苦茶に壊れたPANが転がっていた事もある。
酔っ払って全体を半音下にチューニングしなおして途中で泥酔したらしい。

その楽器は今PSOの某プレイヤーに貸している。
だが園部さんに直してもらい、今は見事に復活して良い音になっている様子。
そのPANの名前はGabrielというのだ。
PAN CAKEの1stでTropicasaを弾いた楽器だ。


Mile Davis / Live At The Plugged Nickel


***

Friday, December 18, 2009

師走


伊藤ふみお君のツアーにて。
久しぶりにアーティストのサポートツアーだ。
豪華な楽器編成の中でスティールパンが存在する為の、中~低音中心のアレンジセット。
シンプル&アグレッシブな音楽で遊んだ。オレのダミ声コーラスもやった!

ツアー直後にライブをやった自分のバンド「THE JUBILEE」との対比が興味深い。
同じ大編成バンドだが、剛と柔というか直線と曲線、鉄とゴムみたいな違い。

***
クリスマス

友人のデザイナーJAY TSUJIMURAの店がエライ事になっている...Smileだね。
Steel Pan Christmasも流れてるかも!


「・・・」


神よどうか我々に憎しみの鎖を
断ち切る意思を与えたもう事を
(Photo:Jean-Marc Bouju)


***

Sunday, November 15, 2009

美しい

仕事場を整理などしていると、
忘れていた懐かしい物が出てきたりして
ふと思い出に包まれる時がある。
人生何事も振り返っても仕方ないのだが、
思い出とは美しいものだ。


いいかい。
どんな壁が現れても、
もし挫けてしまったとしても、
それでも人生は生きる価値があるんだ。
生きるんだよ。

その先にはだれかが必ずいる。
君の人生が思い通りにならなくなってしまっても、
変化は必ずくるんだ。

もう駄目だと思う前に会う人がいる。
思い出すんだよ。

なんて子供への伝言。
ずっと先の事か。

***

Tuesday, November 03, 2009

20091103

この世の中全部がすべて、宗教と風俗という事になってしまえばいいのかな。
一途だが実は全てに於いて一方的な思い込みと、他人の心を縛るという自己満足。 あとは逃れられない己の肉体の快楽を人質にされるという事。。
いや、冗談ではなく、今人々が心から欲して対峙している事を集約するとそういう事になるのではないか。 飢えたる心の充足と肉体の満足だ。

音楽も例外ではない。

***

でも残念だが、オレは違うんだよね。
まあ風俗も宗教もボランティアもオレに言わせれば同じだ。 結局自分の為にそれを利用して生きている奴らという事だ。 バカにしてるんではないよ。

でもせめて音楽はさ、色々なしがらみから自由でいたいものだ。 そのぐらいは音楽の特権を生かしてさ。 この世界の本質は何も変わっていないし、それどころか何もかも殆んどが空っぽなのだから。

***

以前は(例えば1980年以前とか)人々は心の奥にある欲求を表に出せなくて、故に「カッコいい」こそが真実を導くキーワードたりえたが、今や「カッコいい」「ありえない」「想像以上にやられた」は逆に安易な感情移入や安っぽい個人的主張のサインなので要注意だ。
しっかりと掘り下げる事も無く結論だけすぐに求める感情的な、ほとんどが烏合の衆である場では特にね。 こんな話は盛り下がるけど、やっぱり自覚したい。

***

「私を写真家にしてくれたのはヨーコだった.」

写真家のアラーキーはぜんぜん上手な写真って感じじゃないし、どう見ても何かあやしいエロいオヤジみたいなのになんで有名なの?

それはね彼の写真は、人が異性を求め、探求して、それでも当然解らずに、美しいものは実はしみったれていて醜くて、、、でも何故か求め、愛しく抱きしめるしかない命の炎があるからなんだよ。 それは一見華やかでなく、みすぼらしいかもしれないけど、それこそが輝きであり、人であり、愛なんだよ。

ふーん。

でね。今までは写真をやる1,000人の中で一人がアラーキーだったの。

じゃあこれからは?

うーん。言ってみれば今は写真をやる人が100,000,000,000人になっちゃって、その中で一人がアラーキーなの。 だから見つからないの。 大切な才能は誰にも知られずに消えてしまうんだよ。

えー、、じゃあ伝える人いないし、
もう望み無いじゃん。

でもね。
心という意味では
何も変わらず
ひとつなんだよ。
だからどこかで伝わってはいるんだよ。


***



すべてが欲望に覆い尽くされてから、
やっと希望の光がかろうじて見えるのだろうか。
せめてそうだと良いなあという夢。

***

Friday, October 30, 2009

20091031

うーん、、
Sakeshoというグループでも
はっきりとAndy Narellの音楽の価値がわかる。
なんだろうな、、、。
他のメンバーの曲はテクニカルで一聴とてもカッコいいが、
「すごい、かっこいい、盛り上がった」以外には、あまり音楽として心に何も残らない。
これは今日の音楽世界を解く鍵かもしれない。

皆カッコいい音楽をやる人、
なりたい自分になれるっぽい世界、、、。
それを実現したっぽいのは情報化とテクノロジー。
レコーディングではProtoolsが世界を変えたしね。

おいお前さ、
カッコいい音楽以外に何知ってる?
なにやりたい?

歪な才能ではなく、利益になる方法論。
扱いやすい出来の良い才能。

***

今ではもう日本有数のベーシストになってしまったが、
コモブチキイチロウという奴はオレの古くからの友人なのだが、以前彼とよく話していた。

「リズムは凄いという体験の記憶、メロディーは忘れられない心の記憶」

友人がみんな有名人になってしまって、オレだけ無名なので、
思い出話が多くて申し訳ないが(苦笑)

あ、まあスティールパンの有名人は、
今は日本でも色んな人がもういっぱいいるみたいで・・、
まあそいつらみんな何と言うか、頑張ってください。

パンは表現できる事が少ないから、
想像力を問われるのだ。(憶えておこう)

***

トリニダードの国民楽器っていう言い方にオレは賛同しない。
Winston Spree Simon、Ellie Manette、
Birtie Mashall、Rudolph Chales、、、、、
みんなありがとう。
パンに関わる貴方達や皆のお陰です。

でも、これは個々人の努力や思いに帰結するものではないのか???
T.T.無しにはスティールパンは無いのだが、
それを都合良く急に国のモノだと主張するって、、?
おい、トリニよ。

国民的楽器っていうことは、それを国とか国民の名誉に於いて占有するって事だよね。
楽器に関わったきた民族で、そんな事を主張する国って今まであったっけ?

例えばブラジルはパーカッション、パンディエロとかサンバ、ボサノバ、MPBとかを権威を持って国が主張するか? まあ世界への3大輸出品として、女、サンバ、サッカーとは言っているがな笑

トリニダードは一々何か引っかかるんだな。
スティールパンに関わるという事はトリニダードをリスペクト・・(オレの嫌いな言葉だが)せずにはありえない、そんなスタンダードを世界的に主張したいのかな。

そういう盛り上がりに外国から盛り上がって加わって賛同する喜びって最高だろうな。
自国では得られなかった自分のポジションができるしな。

おい、でもそれって変だぞ。

素晴らしい楽器が生まれたのは、
ひとつの国や民族だけの手柄じゃない。
オレはそんな傲慢な、浅はかなマッチョ的な声明は賛同しないし、
そういうパワーにオレは徹底的に反対する勢だ。
ただし音楽で。

パンの為に一生懸命突き進んでいたT.T.の人達は、
殆んどがもう年配の人だが知的で素朴で心の暖かい人が多くて、
そんな権利とか、目的というか到達点は見ていなかったのでは無いかと感じる。

パンは人の喜びも欲も増幅させる。

PANなんか何でもないんだよ。
そこから本当の感謝も生まれるし、
だからこそ楽しいんだよね。



***

Wednesday, October 28, 2009

来日


やばい、ASHFORD & SIMPSONが来る!!!
とてもとてもとても!行きたい。
最終日なら都合がつきそうだ。
期待している。もうワクワクだ。

思えば、一昨年Bobby McFerrin来日時は事情があり、どうしても行けなかった。
去年のAndrea Bocelliの時は悲惨にもチケットがバカ高くて泣き寝入り。


心から素直に求めるアーティストは、ほぼ歌というか声で届ける人だな。
しかも皆ルックスや話題性というよりも、音楽そのもので愛されている人だ。
自分がどういう所に心を置いて音楽をやっているかが分かる。

もちろんPANはオレ自身の大切な一部だ。
でもこれは、トップのスティールパン奏者でありたいというよりは
自分がとても自由になれるツールみたいなものだ。

20代半ばに始めたにしては、結構楽にやっている。
でも現実PANと共に育ったわけじゃない。
オレはやはり音楽と共にずっと生きてきたんだ。

音楽は景色であり、色であり、匂いであり、光。
空気であり、孤独、喜び、熱狂、優しさ、感情であり、時間。
他人であり、自分である、
それは心だ。

そして心のもっとも美しい姿は希望だ。
オレは曲でそれを届けたい。

あまりPANがどーたらこーたら言ってばかりいると、
身の周りが自由でなくなるからな。
みんなも気を付けてな。

その上での楽器との付き合いだしな。

オレも頑張るさー。
チャオ

***

Saturday, October 10, 2009

PSOイベント 10/10

10月10日六本木ヒルズアリーナ
古内東子+PANORAMA STEEL ORCHESTRA

思わずとても良かった。
J-Waveインタヴューでも言ったのだが
日本語で恋愛の情感を歌った曲をスティールパンオーケストラで、
しかも本人の歌唱で共演するなんて、あるかいな??

結果、とても良いステージになった。
音楽の可能性を感じてくれた人いるかなー。。

・・・

まあ大していないだろうと思う。
そしてこの先も別に何も繋がらないだろう。
20年間、音楽業界にいて、
そんなものだ。
この世界。

それより何事も若者らしいカッコいい見た目だ。
あと、それらしい伝説(笑)と思わせぶりな雰囲気だ。
それで世の中十分。本質とは程遠い。

・・・

まあいいや。
ライブの凄さとか印象なんかはどうでもいい。
ただただ、人の心のほんの片隅に音の希望が残れば、
それがオレのやるべき事です。
それしかありません。

因みに今回の企画はUAさんが最初の候補アーティストさんだったのですが、
色々な理由で上手くかないませんでした。

でも「アーティスト」として人生を特別に取り上げられるUAさんより、
情感を歌う古内さんの方が、ライブでは人の心には入り易かったかも知れませんね。

「ジョニー」より「あなたが好き」の方が
こっ恥ずかしいけど嘘が無い気はする。


***


ひとり言:
偶然、人伝に聞いて知ったのだが下の子の運動会があったようだ。この2年間、プライベートでのゴタゴタによって、知る機会もなく過ぎていたので気になっていたのだ。
自分が住んでいる街は裕福層が殆んどなので、「うちはこうなんだよ、パパはすごいんだよ・・・」という感じだ。だから子供には、日々小さい心に辛い経験をさせきたのだろうと思う。
だから今年は少しでも見てやりたいと思っていた。大人の事情では「どの面下げて」という事なのだろうが、そんな事より、たとえ当日は無理だったとしても、後日何かしら本人に、その話題で話しかけてやりたいと思っていた。
父親が興味を持っていると知らせてやりたい。あたりまえだ、どんなに離れていても、どんな事があってもずっとお前たちのそばにいる。
だが現実は叶わずに過ぎ去ろうとしていた。今後もずっとそうなのだろう。
何事も知りたければ、自分で調べて勝手にやれというのが筋、という事だ。
現実とは非情にも単にそういう事だ。
上の子は卒業式も見てないしな。これはお断りされたのだが。
しんどい日々だ。


音楽以外の生活の中では、
オレはいっぱい働きかけてくれる人がいい。
それが必要だ。

でなければ消えてほしい。
生きるという事が、義務と責任を要求されるだけになる。



***

Wednesday, September 30, 2009

大切なもの


大切なもの

本当に大切なものは
ずっと隠されている

だがそれは
ふとした日々の裂け目から心の叫びを挙げる
そしてその時それは迷い無く明らかなものだ

勿論その上での個々人の人生
人はどう生きようと自由だ

だが自分はただひとつ
心の声に耳を傾けて
それに従って
生きていきたい

それ以外を知らない


***

Wednesday, September 23, 2009

シルバーウィーク日記

連休の中、自宅近所の上野水上音楽堂にて、
音楽祭があったので、フラ~っと自転車でお散歩に行ってきました。

なんか友人がいっぱい出演していたみたいで、
行き時もリトルクリーチャーズのツトム君がスネア持ってテクテク歩いていたので、
「ツトムー!」と声をかけたら「おおー原ッサン、ひさしぶりっすー、丁度電話しようと思っててー」。 みたいに木漏れ日の中、早速和んでしまいました。


Sunshine Steel Orchestraのステージ。
リラックスしていてホント気持ちいいステージでした。
曲も良いし和みます。この3人は凄くバランス良いねー。


個人的には初めましてのヤン富田さん。
僕が二十歳ぐらいの時に夢中になってやっていた音世界と共通していて驚きでした。
それにPAN演奏もその本質に於いて自分と同じ・・・かもです。
さすがです先輩!って感じ。

***
昨今見回せば、お洒落な雑誌の1ページみたいなというか、
質感の良い家具や、出来の良い文房具みたいな、貧相なバンドばかり。
でなければあとはカッコ良い黒人の真似してエロで押し切ってるだけの音楽界隈。

ヤン富田さんの「やりたい放題音楽」は本当の意味で「対外的なお体裁」抜きのものです。
なので耐えられずに途中帰るお客さんも結構多かったです。
簡単に気持ち良くしてはくれないもの。
でもこれでしょ、音楽は。

同郷だし嬉しいね。
何故か大森出身って心情的に纏まるんだよね。
そんな街なんだろうな。

俺達ぁ、日本のソウルシティー大森出身だ、
ガンガンいこうぜ、と思ってしまいました。
日本の代表的PANプレイヤーの二人は大森出身です!笑

***

Friday, September 18, 2009

そういう事らしい



日々生きている。
理由など無いのに生きている。
誰からも要されていないのに生きているこの無常かな。
ただ時折浮かぶのは、音の美しさか。
気付けば一人歌い、曲を作っている。
何の役にも立たないのにやっている。
ふと我に返り、それしか知らない方輪人間の悲哀。

再び望まれ聴いて貰える日を夢見て良いのだろうか。
その間はどうやって生きてゆくのだろうか。

***

Monday, September 14, 2009

自分のやり方

壊れていてもいい。
多少ずれていてもいい。
キチンとした体裁が無くてもいいから。
自分を出そう、生きているんだ!

これが音楽の精神だ。
オレにとって音楽は生きる事(=暇つぶし)みたいなもので、
生きて呼吸をして水を飲む、ああ良かった、みたいなものなのだ。
そこにいる人=自然そのものだ。

どんなに超人的に優れた美やテクニックを伴っていても、
音楽家(ミュージシャン)は最終的にそれ以外にはない。

また逆説的だが、故に個の突出した創造性は忘れてはならない。


Jean Michel Basquiat
Smile...and Living.


***

Thursday, September 10, 2009

不可思議な事柄


Ellie Mannetteさんによるワークショップの様子。
真面目な雰囲気が伝わってくる。

しかし新しい楽器が不自由でならない。
以前このブログで書いたKYLEさんのPANだ。

ダブルセカンドなのだが、内径と外径が微妙にずれて回転しているのだ。
自分の落ち度なのだが、さすがにこの違和感の秘密を、楽器を手にしたときに、すぐには気が付かなかった。

これがまた非常にやっかいで、徐々に徐々にオレを壊しているのだ。
無意識レベルでの手の位置と音、タイミングが常にずれていて、自分がチグハグになってゆく。 こういう事が待っていたんだな、昨年のチューニング事故の先には。
解決に向かっていると思っていたのだが、恐ろしい罠だ。

考えてみれば、PANに纏わる事、気を付けないと罠だらけだ。

以前トリニダードで死に損なってきている。
その時はPANの関係者によるコカインのトラブルに不意に巻き込まれたのだ。
オレは完全にアンチドラッグなのだが、なぜか現実のこんな渦にはまったのだ。
トリニダードとドラッグは今や切っても切れないまずい事になっている。

またED PETERS、というトリニダード出身カナダ在住のチューナーには詐欺だ。
名の知れたPANのチューナーを信じたい心の甘さがあったとは言え、お互い素性を明かしているのに、疑ってばかりのやり取りは失礼だと思ったら騙された。

そういえば、先日、某TVチャリティー番組でタレントがスティールパンをやって感動の涙という、変な企画があった。その時トリニダードで取材されていた工房の人ともずい分と付き合いがあったのだが、あれを機会に、うちはこんなに有名なんだと態度がとたんに横柄になってしまった。 困ったものだ。

あんな風にタレントとスタッフを連れてカリブ海へ行ったり、レッスンしたり人を集めて舞台やったら、自分も過去沢山TV関係の仕事をしてきたので分かるのだが、さぞかしお金が動いただろうと思う。チャリティーなのに寄ってたかって少し勿体なくないか。

いずれにせよ音楽なのに、心軽やかになるような良い話に比べて、
けったいな欲深い出来事が非常に多い。

そして、まるでそれに抗い、それを一生懸命振り払う為かのようにオレは、
できるうる限り真面目に、知っている全ての輝きを集めて音楽を作ってきた。
だからオレの周りには光が集まっていた。
そして人も集まっていた。

ただし今迄はという事だ。

今後は、このまるで仕組まれたような何かに、
とうとうオレは沈溺してゆくかもしれない。
そしてPANの世界での存在が消えてゆけば、その罠は消えてゆくだろう。

オレは何者かのエサになる為に存在しているのかもしれない。


ルイス・エサ。
敬愛するピアニスト。

Friday, August 28, 2009

夏はいかが

Hello!
Hello..!!
Hello...!!!

今年はあまり夏っぽい感じがありませんでしたが、海は楽しみました?



***

下は先日、熊本でのPSOトリオ公演の模様。


原田芳宏:Double Second / 佐々木謙太朗:Tenor Pan / 上原静香:Cello Pan
場所はHOTEL SEKIAにて。

***

夜風の涼しさに、
秋の近付きを感じます。

空や月の表情も変わりました。
これもまたいい季節ですね。

***

Wednesday, August 19, 2009

土埃の匂い


愛とは行動である。

故に俺は言う、
だから音楽は愛なのだ。

人に対してだけではない、
時には自分へのやさしい確認であり、厳しい視点でもある。
それは人の魂、精神、歴史への感謝そのものでもある。

そこにあるべくしてあるものは、正直さと真実だ。
忘れないでいたい。

今日のスケッチ
Be A Friend

***

Monday, August 17, 2009

お盆


とても楽しい「PSOお盆3DAYS」が終了。
六本木ヒルズアリーナではまたファンタスティックなステージになった。
沢山の人が思い思いに楽しんでいて嬉しい。
TABBYという曲でステージ上に1匹の蝶が舞い、皆の時が止まった。
いつも何かが起こり、いつもおもしろいPSO。


不忍池でのフリーライブも薄暗く不思議な雰囲気の中、超盛り上がり。
蛙の大合唱と、空には鳥と星と、あたり一面の蓮の花。

また虫が俺の手に。
---

そんな日々の合間を縫って、原田芳宏スペシャルLIVEも慣行し、
怒涛のインプロビゼーションとハーモニーの洪水を遊ぶ。

弟子のY君(SAX)をゲストに迎えたのだが、
俺の曲で最高に美味しい所を持って行ってしまうんだな~、もう憎いね!

いい音楽がそこにあれば、それで嬉しい。
それを届ける為に自分は生きてるのだから。

Thanks Giving.

Wednesday, August 12, 2009

ユーモアは人の力、人の知性



どんなに、どんなに、どんなにか、
不幸な時にも、辛い時にも、人は。

空腹を覚える、排泄する、息をする、くしゃみが出る。
まったく月並みな事だが、そんな事を忘れてはいけない。

これは一人一人に与えられたもので、
言わばプログラムされた、完全なる生きる要求だ。

そしてどんな時でも
人は笑うことが出来る。
その瞬間に未来がそこに現れる。

己を殺しうるのは己のみ。

おかしな事を考えつく、この人間のおかしさを楽しもうか。

In fact, the life is easy to live.
だから意味深く、大切にしたい。

Monday, August 10, 2009

PAN CAKE@目黒パーシモン

先日、東京目黒のパーシモンホールという所で、PAN CAKEでコンサートを行った。
最近このトリオの音楽的充実ぶりは益々素晴らしく、演奏、作曲ともに停滞知らずだ。
というかヒステリックな常時右上がり的なところが無いから良いのかも知れない。

当日、友人のsaigenjiが開場に来ていたので、僕らのアルバムの中でも共演したJOGRALという難曲を、客席から呼び出して早速飛び入りセッション。

ステージは階段を外してあったのだが、構わずよじ登って登場してくれた。



相変わらず本当に良い波長を持ったミュージシャンだ。
オッケーだよ、ぜんぜんオッケー、という心持というか、
そんな生きるバイブレーションを、声によって届けてくれる。

打ち合わせ無しなので、曲の構成がぐちゃぐちゃだー、
ヤッホー!楽しいね。

Tuesday, July 21, 2009

なんだか



この2、3年の間だろうか、
信頼し合っていた人が離れてゆく事がとても多い。
音楽上での、くっついた離れたは当り前のことだが、
どうもそういう理由とは思えないところが残念だ。

音楽以前に人間は常識・社会性だ、、と言われてしまうかも知れないが、
音楽をやるものにとって生きる事とはすなわち音楽なんだとオレは反論する。

だからお互いに心で感じたはずなのに、他からの知識や保身の理由で、
簡単に曲げて翻ってしまう人をとても残念に思う。

でも恨むというのとは違う。人はそんなものかも知れないし、
そんな人が音楽の中に見ているものとは、そういう事なのだろう。

オレは初めからこの世界で一人で生きてきた感じなので、
いろいろな人と音楽できることがとても嬉しい。

特にジャンルを越えたり、
カッコ悪いとかダメだとか言われる存在と出会ったり、
既製の価値観には収まらない面白味が好きだ。
まあ、それによって支配型の人間からボロクソ言われることもある。

でもとてもいい音楽を作っているので、
様々な事に挫けず一生懸命、人の心に届けてゆきたい。

Sing for your Life...






***

Sunday, July 19, 2009

虹(Rainbow)

俄か雨上がりの東京に大きな虹が現れた。
でビックリしたのだが、道行く人々が皆笑顔だ。

携帯で写真取る人。カメラ持って走ってる人。
親子で見てる人。車から思いっきり脇見してる人。
知らない人同士が虹を指差して合図しあっている。

とにかく街中の人が皆、笑顔だ。
こんな日常の姿は本当に久しぶりに見た。

虹はまるで喜びのようだ。
それは実体が無く手に取れるようなものではない。
喜びは人どうしで響き合ってますます大きくなってゆく。

今日の虹を見てどれだけの人が、
どんな事を感じたのだろうか。

とても大切な知らせがそこにあったと思う。

Monday, June 29, 2009

生まれて初めて好きになった曲は「JACKSON 5」の「ハレルヤ・デイ」
弱く大人しかった自分にとって、この音楽はきらきらと光る希望のように感じた。

マイケルジャクソンの軌跡を見ていると、人として当然の成長したいという強い思いと、もう一方自分を超えて宿命(出生など選べないもの)から自由に逃れて羽ばたきたい、という思いの狭間で揺れる人間の難しさを考えてしまう。

人はとてつもない才能と成功を手にすると、その一線を越えてゆけると思うのだろうか。
また彼は、あたかもそのように勘違いしてしまうほどに、身の回りや世界中の人々を感動させ、人の心や物事を動かす現実に、幼い頃から恵まれていたのだろう。

いつしか宿命と運命が同一になってしまったのかも知れない。

大きな星の下に生まれた存在は、思いに反して生の全てを人に曝け出して死んでゆくのだろうか。 最後まで子供のように邪気の無い彼の声色(こわいろ)に驚かされる。 普通の人には考えられない姿だ。 彼には自分の牙城やパワーを守る為の、当たり前の言ってみれば「汚い」けれど「逞しい」自我は無かったように見える。

でもそれではきっと人は生きてゆけない。
というか壊れてしまうだろう。

自我が無いという事は、すなわちそれは人々に命を捧げているという事になるのかもしれない。 でも彼の生きる道筋というものは、それしか無かったように思う。

彼が死んで沢山のRIPものやトリビュートと共にその音楽が振り返られている。
まだまだ混乱がありそうだけど、世界中のゴシップの捌け口から開放され、
彼の音楽の軌跡そのものが残っていって欲しいと思う。

まさに輝く星だった。

***

Tuesday, June 16, 2009

新しいもの

先日新しい楽器が来ました。

いろいろと曰くありの経緯なのですが、
結局、野中貿易(PANLAND)がフォローというか、保障する事になりました。
これはプロフェッショナルの音楽家である僕に対する楽器店の誠意を感じます。
とても大切なことで、野中貿易(PANLAND)の担当の方の判断でもあるかと思います。
以前の自分の楽器はもう「へたって」しまいましたが、その後の対応に不満は残していません。
トラブルは必ずあるので、お互いにそれを乗り越えて先を歩んで行きたいものです。

***

で、・・・新しい楽器ですが、
Kyle Dunleavyという以前Panyard,inc.でヘッドチューナーだった人のパンです。
長いスティールパン人生で詐欺にあっている経緯も踏まえつつも、自分の勘を信じてWebをいろいろ彷徨い、最終的にコンタクトをとった人です。

これも面白い話満載なのですが、以前スティールパンというか音楽そのものも上達したくて僕を訪ねてきた人がいました。彼の名はkristian Paradisといって、パンプレイヤーで在日米軍の演奏の為に日本在住でした。
彼は日本にいる間、PSOに加わってライブやったりもしましたが、今はもうUSAに戻ってオーケストラを作ったりソロで活動したりと、結構活躍している人です。
僕の弟子というか関わった人は、皆素晴らしいプレイヤーに育ってゆくのでとても嬉しいのですが、Krisもそんな一人です。

で、実は知らなかったのですが、Kyle DunleavyはKrisや彼のオーケストラのパンを製作している人だったのです。

早速Kyle Dunleavyからメールが来ました。
「Yoshi、君のいい話はKrisからよく聞いているよ、君に素晴らしい楽器を作らせてほしい」
そんな面白い経緯があって、Kyle Dunleavyに楽器を作って貰いました。

その後、また別の機会に日本で僕を訪ねてきてくれたアメリカのアマチュアパンプレイヤーの人も、Kyle Dunleavyの楽器を使っていて僕に激賞していました。
以前からスティールパンを通して、なぜか奇跡的に人やタイミングが繋がる事がとても多く、またもやワンダーな感じで不思議な縁を感じています。

そしてそれが先日届いたというわけです。

***

さて、それで肝心の楽器の詳細ですが、
それはまた次回ということで写真だけアップしておきます。

To Be Continued.

Tuesday, May 05, 2009

自分ライブ 5/2

またまた良き日だった。

日々、毎日、「音」というたった一つのテーマに取り組んでいる。
そして絶え間なく問いを見つけ、常に自分なりの答えを求め過ごしている。

そういう人間同士が音を一緒に出す時、
人は音楽そのものになってお互いに出会う。
とても興味深くて感動的な時であり、場だ。

存在というか命がそこにある感じで、
そしてなぜか楽しくなる。

自分の立っている場所が音という時の中に見える。
色を放って彩ってゆく陽気さはスティールパンならではだろう。
悪くないライブだった。

次回原田芳宏LIVEは7月3日(金)@新宿SOMEDAYにて。

Thursday, April 16, 2009

ヒント


(-->The Rock Balancing Art of Bill Dan)

例えばオレで言えば、
音の美しさって何だろう。

音の感動
音の凄さ
音の静寂
音の色彩
音の魂
音の天国
音の憧れ
音の思い出
音の力
音の公害
音の汚さ
音のみじめさ
音の景色
音の独り言
音の実験
音の希望
音の絶望
音の闘争
音の饗鳴
音のやさしさ
音の光
音の闇
音の断片
音の姿
音の祈り
音の時

限りなくある。
右側の単語だけを取り出すと面白い。

・・・

寄り添う音
拒絶する音
叫ぶ音
包む音
上にある音
下から来る音

ますます尽きない。

楽しい音
これは昨今は、ほんの少し気を付けた方がいい。
何せ音楽はあらゆる意味で欲望を映し出すものだ。

・・・・・・

この世界に絶対的な美しさなんて無いっていうのが、皆が経験的に知っていることだ。
だから一人一人の答えがあり、それを感じてゆく事が大切であり、それが音楽だ。

オレは色を塗るように音を紡いでゆくのがいい。
ハーモニーには様々な振動があり、
それが色彩のように感じる。

楽しい、というか快感に近い。
体や感覚、生命を刺激するものだ。
要するに、、気持ちイイ!!

そして人それぞれの気持ち良いポイントが違うなんて、
なんて素敵なことだろう。

そんな心の姿勢を、
音楽によって学んできたと思う。

Hello...

Sunday, March 29, 2009

言葉のインフレ


そらとぶねこ/junku

世の中不況だと騒がれているが、お金や物だけではない。
常々思っているのだが、今オレ達の周りはまさに「言葉のインフレ」だ。

先日、某男性タレントさんが「命を削るような演技をしていきたい」とインタヴューで言っていたが、そのタレントさんのヌードやら何やら普段のお仕事を拝見していて、
「はぁ~っ?????、なに言ってんのキミ。」と思わざるを得ない。

「命を削る」ってお前さんは人をどれだけ見てきたのか、その表情からは疑問だ。
人気者がいつの間に「アーティスト」や「俳優」になったのかは知らないが、
君にはあまり相応しくない言葉使いじゃないのか?

世間でこういう言い回しが随分増えてきて気になると思っていたら、一国の首相が曰く。
「どす黒いまでの孤独に耐えきれるだけの体力、精神力がいる」

う~ん、何と言うか・・。
不満もたまっていて、
自分を分かってほしいという思いからだろうが・・・、
下品で幼稚さを感じる言葉だ。

日々自分に怠けずに知性を掘り下げ切磋琢磨していない、言うなれば「浅い」者が、
何となく人が否定できないような「ドギツイ」感じの言葉を憶えて無神経に使いまくり、
「本質を伝えている」つもりになると言うか、自分はすごく大切なことを伝えていると感情で主張する。
それで肝心の内容については雰囲気だけで実は大したものではない。

これが言葉のインフレの構造のひとつだ。
根底にあるのは気を引くこと自体が目的の幼稚さだ。

子供であれば愛らしさ。
大人なら下品でしかない。
確信犯なら笑えるが、本気だから堪らない。
考えや意思を伝えるのではなくて、単なる自己主張ということだ。

残念ながら、音楽の世界にもどこか同じ傾向を見るが、
それはまたの機会にしよう。

蔑まれた言葉を意識してみると
知性の大切さをあらためて感じる。

Wednesday, February 18, 2009

美しい世界

雲の動き。
雲の動き。

立体的で楽しい。



久しぶりのPAN CAKE名古屋公演なので告知です。
カフェライブならではの気持ちイイ~雰囲気でお届けします。
中部地区の方々は是非お越し下さい!

PAN CAKE Live at Cafe Dufi (名古屋)
Date : 2009年2月20日(金)
Open : 19:00 / Live : 1st 20:00 / 2nd 21:30
Charge : 予約¥3,000 /当日¥3,300

Place : Cafe Dufi (カフェ・デュフィ)
愛知県名古屋市中区新栄3-17-11
tel: 052-263-6511
中央本線千種駅5番出口より徒歩5分
地下鉄東山線千種駅より徒歩5分
http://www.kanshin.com/keyword/140766
http://tabitano.main.jp/4dufi.html

---

昨日のプラッサオンゼライブに中学時代の同級生が来てくれてビックリ。
こういう繋がりも嬉しいものだ。で記念撮影。



う~ん、なんかただの飲み会みたいだな苦笑。

ライブではオレのテーマでもあるメロディーとファンタスティックなハーモニーを表現している。
これは言ってみればこの世界にある「色」みたいなもので様々な種類の響きがあるのだ。
PSOの曲なんかもこれを応用したものだが、小さな編成ではよりシンプルにそのものを表現できる。

スティールパンの音はそれ自体が複雑な倍音に溢れているので、
例えばドミソと弾いただけでピアノのドミソより面白く豊かに響く。
(勿論ピアノを音楽的に響かせているのはピアニストの意思とイマジネーションだ)

この様な面白さはギターなんかにも当てはまるが、言わば不完全な楽器が持つ特有の豊かさである。
こうした特徴を持つ楽器は得てして1音だけでも非常に説得力があり、
それをさらに様々な和音や組み合わせにしてどんどん膨らませていくと、とても面白い。
愉快、愉快、気持ちが良い、

すごく美しい世界が現れるのだ。

美はそして力でもある。
いろいろな人に聴いてもらえる機会がもっと与えられたいものだ。

Monday, February 16, 2009

小倉さん

メディアの世界ではパーソナリティーと言う肩書きなのかな、
小倉智昭さんという人がいるのだが、テレビなどで結構有名な人だ。
オレはこの人がなんか好きなのだ。

女性にとってはまあ、ウザったいというか所謂「オヤジ」というか、「男の年取ったヤツ」と言う感じで、普通に和やかだけど、裏も分かってる的な、どこか目が笑っていないドスのきいたタイプにお見受けする。
いろんな意味で、女を油断させてくれないタイプの人だろうと思う。
かと言って男同士でも気の置けない人だろう。
先日も天下の九重親方に名指しで「小倉君」呼ばわりされて、強権的に物言われていたが、
上手くかわしつつ、絶対に屈していなかったのはさすがだ。

鬘だとか何だとか、今だに話題してる奴らもいるが本当に情けない。

ブログをたまにチェックしているのだが、今世間で話題のこんな記事があった。

小倉智昭公式ブログ・海外の出産ニュース

何と言うか、もう20年以上前に「MAD MAX」という漫画みたいな映画を見たのだけれど、
年月が経つにつれて、何故かこのところ思い出される。

あの映画はストーリーや映像、内容は一見とても単純でワイルドだ。
コミック・漫画的で、言ってみれば脳みそ筋肉的な我々男が涙も流して、
ドカーンと満足する為のエンターテインメントという感じだった。

だがオレはあの映画を生み出した人間の発想の奥に興味がある。
勿論世界的大ヒット映画なので、そこで描かれていたのは一応ハッピーエンドなのだが、
実は今我々が向かっている方向への快感と不安を予見していたのではないかと思う。

それは何かと言うと、
セックスとヴァイオレンスだ。
快楽と暴力

言葉に酔って思考停止してはいけない。
もっと不細工な言い回しをしよう。

エロと殺しだ。

それは人間の永遠のテーマだよ、
などと言って、今はイェーだよ、Yo Men!、楽しもうぜ、いい男&いい女たち、
No Music No Life、Good Vibration、この世界に悪は無いんだよ、
と現実を見ないで嘯いているのが今の我々大多数の姿だ。

まるで無邪気なフリをしているが、実は自己や問題に対峙したくないだけだ。
そういう人達はものを考えたくないので、結果いわゆる烏合の衆と言える。
左から右へ気分で大移動する。
自分の周りを見て全体的にそう動くっぽいから何となく、という理由だけだ。
それに迎合していない人は「KY」と言われたりする。

また、今まで良心を持って社会を支えてきた奴らも、
どうしても自分の日々を派手に彩りたいらしく、
SEXやドラッグやワイルドやミュージック(なぜか音楽ではない)に日々一生懸だ。

とにかく、カストロの演説や彼のいち人間としての精神もろくに知らずに、
チェは生き方がカッコいいなどと憧れるような事は止めなければいけない。


欲、、
そこからあらゆる略奪やら何やらを発想することができるから注意が必要だ。

ギリシャは知の発達に爛熟した文化、知覚の追求は享楽と快楽。
それを滅ぼしたローマは実際的な力、肉体の賛美、そして従属。
そんな描かれ方をしている時もあるが喩え話としては興味深い。

考えようみんな。
一生懸命頭を使うほどに、なぜか反対に音楽は生まれてくるものだ。

ではまた。
Sing for your life...(Bobby McFerrin)

Saturday, February 14, 2009

H.B. Nico.

先日娘(にこ)の誕生日だった。
いろいろありながらも、とにかく可愛い、
ただひたすら愛している我が娘だ。
まあ実際には7歳のただのガキんちょだが。

そういえば、生まれてこのかた、
息子にも娘にも誕生プレゼントをあげていない。
理由は周りからとてもたくさん祝福を受けているというか、
はっきり言うと過剰に物品(プレゼント)を貰い過ぎてきたのだ。

実は子を持つ人は一度はそんな思いをどこかで持ってはいまいか。

大人の心の隙間を埋め合わせるのに、子供を使ってはいまいか。
そしてその為に私達大人がしている行為は、
本当のところ単にお金に帰結する行為ぐらいしか
思い付かないのではあるまいまいか。

でもまあとにかく、日本というか世の中そうなんだし、
まず周りに感謝するのが筋だろうが!、、とお怒りの諸兄方々もおられよう。

しかしそのような一見して反論できない正論みたいに見えるものが、
実は人の良心の呵責を突き、思考停止させ、ある方向だけにしか物事を行かざるを得なくする、
時として落とし穴のようになっているのではないかとも思う。

飛躍してしまうが、思考停止は世界中で起こっているテロやカルトなどにも究極的にはつながる。
この場合は小さな心の声、良心の声に嘘をつかないという人の心を過剰に逆手にとって人を呪縛する。
そしてお金を徴収するか、時間や労力、果ては命まで差出して戴こうという事だ。

真面目で善良、人のことを思いやる比較的控えめな人達は絶好の被搾取の人材だ。
試しに真面目な人へのダメ出しばかりしてみよう、何てたやすい行為だろうか。

失礼、ちょっと早急に独善的に論を進め過ぎたか。
面白くもない話になった。

-------

「鳩のように純真で、ヘビのように狡猾であれ」
これは聖書のたとえ話だが、
まさに最近は人の行為の裏を疑い知りつつも、
人の心を信じていく姿勢でいなければならない。

だがしかし、人は人を信じなければ何があるというのだ。

そうでなければ、ただ虚しく、
全ては空なりという禅の世界と同じくする。
禅は人間それぞれの個人としての意味・存在理由であり、真理ではあるが、
隣の人に手を差し伸べるものではない。

これはオレにとってまったく、
音楽のファンタジーでも何でもないし、
やりたい事(希望・のぞみ)ではない。

まあ、こんな当り前の事を記している。
退屈男。

また動きがある事を望みつつ。

Thursday, February 12, 2009

日々雑感

きっとここを訪れる人はスティールパンに興味を持っている人だろう。
殆どはパノラマ・スティール・オーケストラから訪れた人かもしれない。
そんな人達には申し訳ない程に地味で勢いのない、音楽イェーとかでない話題の日々だ。

本当は派手な現象だけでなく、その中にあるオレの音楽に興味を持ってくれたら一番嬉しいのだが、なかなかそんな事はありえないと、今では心の底から現実を分かっているので大丈夫だ。

でも中にはこの楽器(ツール)を扱って日々生きている人もいると思う。
そんな人達は、好き勝手に音楽活動をしてPAN CAKEでデヴューして以来、PSOを世に出したり、スティールパンだけでほぼ20年生きているオレを一応チェックしてるのかもしれない。

世界中の人皆同じくスティールパンを演奏する。
そこには何も違いはない。
あるとすれば、人であり音楽そのものでしかない。

メロディー・・これが全てでもある、
そしてそれが集まったハーモニーの豊潤な幸せ。
楽しみ、苦しみ、悲しみ、スリル、迷い、喜び、祈り、許し、プライド、諦め、希望、
全ては音を紡ぎ出すことによる音楽の持つファンタジーだ。

PANは悪魔の楽器だと常々言っている。
スティールパンを始めた時からずっと周囲には言っている。
人の欲を増幅させるのだ。

先を見過ぎる事はそれ自体が悪だ。

安易にスティールパンならではの異国情緒が席巻している。
安直な怪しい音に聴衆が熱狂している。
人としてあたりまえのスマイルだけが音楽の救いになっている。
肩書きや存在感ばかりとても大切になっている。

これは音楽だと忘れないでほしい。
PANであろうとHANGであろうとBRASILであろうとINDIANであろうとEUROPEであろうとCARIBであろうとUSAであろうとJAZZであろうと歌であろうと行為であろうと

そして忘れないでほしい、良い欲も増幅するのだ。
それはハピネスをを惜しまずに分かち合うことだ。

とりあえず、
安易に金を払っちゃいかんよ、みんな!


またトリニダードにも寄ってみようと思う。

Friday, February 06, 2009

6ベースパン

リトルテンポの田村玄一さんに6ベースパンを貸し出しており、
今日はその受け取りに行ってきた。
Sunshine Steel BandのCDレコーディングに使用したらしい。
今回スタジオには遊びに行けなかったのだが、出来が楽しみだ。
玄さんとはもうずいぶん長い付き合いで、人間的にもご機嫌だし、
同じPANを扱うミュージシャンとしても尊敬している。
もちろんペダルスティールの腕前は最高だ、ずるい。

オレは楽器レンタル屋さんもできるのだ。
何せ宝塚歌劇団にもオレのPANを貸し出していたのだ。
でも肝心の自分の楽器は壊れているし困ったものだ。
カナダのED PETERSという職人からは詐欺にもあっている状態だ。
これは今後解決に向けてゆきたいと思っている。

まあ、前向きに頑張るとして、
6ベース受け取りの帰りに、我が故郷「大森」にてラーメンを食す。
このラーメン店は17歳ぐらいから通っているので、かれこれ25年!
ぐらい食べている。四半世紀!

その当時から店長は常連さんに向かって、
「最近味が薄くなったって言われちゃってますよー」などと話していた。
そんなに前から既に「すっかり軟弱になりましたよ」的な発言は感慨深い。

そのまま味が薄くなっていったら今頃は真水のようになっていただろうが、
無論そんなことはなく、あの厳しい変人っぽい店長(失礼!)がよく世代交代したな
という感じの若い人達が作っていて、今日も素晴らしい味であった。舌をやけどした。

Monday, January 26, 2009

まことに良き日





パノラマ・スティール・オーケストラ@代官山BALLROOM

熱狂と笑顔
ピースな1日
まことに良き日であった。


みかんというユニットではギターも弾いている昨今。
やりたい放題な素敵なデュオ。

Saturday, January 17, 2009

日々ライブ報告

「コチジャン(仮)」を改め「コチジャン」になったらしいな。
CHAKA(Vo/もとPSY・S)&コモブチキイチロウ(Bass)のデュオ。
良いライブであった。



CHAKAは音そのものから楽しみを生み出すことができる稀有な歌い手。
コモは20年来の友人でBassのすごいヤツだ。
二人とも「相変わらず」ではなく、会う度に常に変化があるから音楽は面白い。

オレ(Steelpan)が加わって音楽が良くなったのかどうだか分からないが、
ま、そう信じるとしよう。

深町純(Key)さんにもお会いできて感激!

Sunday, January 11, 2009

The Jubilee

1月10日(土)、さっそく新年1発目。
何人ものPAN PLAYER達と、個性的な腕利きミュージシャンのリズム隊が
合わせて奏でる熱量と絶妙なハーモニー。


次回はこのグループの一つのターニングポイントになるかもしれない。
そしてその先はまた新しい展開が待っている。
これも楽しみである。

次回ライブは2月25日同じく新宿SOMEDAYにて。

Sunday, January 04, 2009

謹賀新年

A HAPPY NEW YEAR !!!

スティールパンを始めて今年で20年になる。
が、まだ20年でもある。

以前からよくインタヴュー等で、夢は何かという質問をされるが、
そんな時はこう答えてきた。

スティールパンを広める事とか。
自分やPSOがもっと世界に認められる事とか。
100人オーケストラを作って様々な人達と生活や夢を分かち合うとか。

だが本当のところは、
音楽をつくり続ける事に尽きる。

これを言うと質問する側はあまりいじり甲斐が無くて、
期待外れのようだが、そうとしか答えられない。

自分の目的は音楽のファンタジーを紡ぐ事であり、
ひとつの楽器との出会いがそれにテーマを与えてくれた。
それがスティールパンなのだ。

音楽の旅は心の旅だ。

日々・益々。
良い音楽をつくってゆきたいと
希望を新たにしている。

Thanksgiving...感謝。
音楽は決してオレのものではない。

写真は舞浜クラブ・イクスピアリにてPSOカウントダウンライブ。